眼軟膏とはどう塗るものなのか、眼科に関わりの薄い看護師さんだと意外と知らない方も多いと思います。眼軟膏を塗らなきゃいけない患者さんが入院してきたけど…初めて眼軟膏処置をする時は、正しい使い方や塗り方に戸惑いを感じることもあるのではないでしょうか?
この記事では、意外と知らない眼軟膏の塗り方について解説します。
眼軟膏とは
眼軟膏とは、目に使用できる軟膏で角膜や結膜に作用します。まぶたの内側に塗布することで、目薬よりも長時間効果を発揮すると言われています。
眼軟膏の塗り方
①手洗いをする
手指をきれいに石鹸で洗浄し、処置用の手袋を装着します。
②眼軟膏を塗布する
下まぶたの内側に、直接眼軟膏を塗ります。下まぶたを下へ軽く引き下げるようにして、軟膏を1cm程出して塗ります。基本的にはチューブから直接塗って問題ありません。(チューブの先端がまぶたやまつ毛に触れないように注意します)塗りにくい場合は清潔な綿棒を使用しても良いです。
③眼軟膏を馴染ませる
眼軟膏を塗布したら、目を閉じて馴染ませます。軟膏が溶けて目全体に広がるのを待ちます。溢れた軟膏はティッシュなどで拭き取ります。直後は視界がぼやけることがあります。見え方が戻るまでは休息する必要があります。
眼軟膏の種類
眼軟膏は、主にまぶた・角膜・結膜の炎症に使用されます。 抗生物質・抗アレルギー薬・副腎皮質ホルモン(ステロイド)・抗炎症薬・ビタミン類などを含んでいます。
・ステロイド剤
プレドニン眼軟膏、リンデロンA眼軟膏、サンテゾーン眼軟膏、デキサメタゾン眼軟膏
・抗生剤
タリビット眼軟膏、バンコマイシン眼軟膏、ネオメドロールEE眼軟膏
・ビタミン類
フラビタン眼軟膏
・散瞳・調節麻痺点眼剤
リュウアト眼軟膏
(副交感神経支配の筋肉に作用することで、目の緊張を和らげ、散瞳させたり、ピント調整を司る筋肉を休ませます。通常、弱視や眼の中の炎症の治療に使用されます。)
眼軟膏のよくある質問疑問
眼軟膏に関するよくある質問について解説します。
眼軟膏はどれくらいの量塗れば良いの?
眼軟膏の使用量は1回に1cm程度です。1cmはおよそ45mg相当です。
点眼薬と併用する場合はどうするの?
点眼薬と眼軟膏を併用する場合は、先に点眼薬を使用します。
眼科用の薬剤が2つ以上処方されている場合、基本的には1つ使用したら5分あけてから次の薬剤を使用します。
眼軟膏を開封したら使用期限はどれくらい?
開封後の明確な期限は規定されていないものが多いですが、一般的には開封後1ヶ月以内に使用するとされています。