看護師の転職は、希望の条件に合う職場を見つけるために多くの時間と労力を必要とします。転職活動の選択肢の一つとして、ハローワークを利用している方も多いでしょう。しかし、ハローワークで看護師転職は本当に可能なのでしょうか?
ハローワークと転職エージェント(転職サイト)のメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選ぶことが重要です。
ハローワークで看護師転職ってあり?
ハローワークは、国が運営する公共職業安定所です。求職者と求人者のマッチングを支援する機関として、無料で利用できます。
また失業した際の各種手続きについても、ハローワークで行ないます。雇用保険による失業給付金に関する業務もハローワークが行っています。
事業名 | ハローワーク(公共職業安定所) |
運営 | 各自治体 |
登録料・利用料 | 無料 |
対象 | 全国どなたでも |
ハローワークインターネットサービス | https://www.hellowork.mhlw.go.jp/ |
看護師は人手不足が深刻な職種のため、ハローワークにも多くの求人が掲載されています。2023年の厚生労働省の調査によると、ハローワークに登録された看護師求人は約10万件です。
しかし、すべての求人が希望に合うとは限りません。また、求人情報の質が低い場合や、企業との交渉力がないといったデメリットもあります。
ハローワークの看護師求人情報量
ハローワークには、全国の医療機関や介護施設からの看護師求人が掲載されています。求人数は常に変動していますが、2023年の厚生労働省の調査によると、約10万件と多いのが特徴です。
ハローワークで看護師転職がおすすめな人
- 希望の勤務地が明確な人
- 正社員で働きたい人
- 夜勤や休日勤務が可能な人
- 転職活動に時間をかけられる人
- 転職活動にお金をかけたくない人
ハローワークで看護師転職が難しい人
- 特定の病院や施設に転職したい人
- 非正規雇用で働きたい人
- 夜勤や休日勤務ができない人
- 転職活動に時間をかけられない人
ハローワークで看護師転職するメリット
ハローワークで看護師転職するメリットは、主に以下の3つが挙げられます。
地方でも求人情報がある
前述の通り、ハローワークには全国の医療機関や介護施設からの看護師求人が豊富に掲載されています。ハローワークは各自治体に設置されているので、都市部だけではなく地方でも希望の勤務地や条件に合う求人を見つけやすいというメリットがあります。
転職活動が無料
ハローワークの利用は全て無料です。(転職エージェントを利用する場合も登録料や成約料などの費用がかかることはありません。)
転職相談が受けられる
ハローワークのキャリアコンサルタントに、転職に関する相談をすることができます。公的機関であるハローワークの担当者は求職者と医療機関、中立の立場で転職サポートを行うため、気の進まない求人を無理にすすめられることもありません。求人の紹介だけでなく、履歴書の書き方や面接対策など、転職活動に関するアドバイスを受けることができます。
ハローワークで看護師転職するデメリット
ハローワークで看護師転職するデメリットは、主に以下の4つが挙げられます。
希望に合う求人が見つかりにくい
ハローワークには多くの求人が掲載されていますが、看護師専門の機関ではないため看護職の求人数が豊富であるとはいえませんし、すべての求人が希望に合うとは限りません。特に、特定の病院や施設に転職したい場合や、非正規雇用で働きたい場合は、希望に合う求人を見つけるのが難しい場合があります。
求人情報の質が低い場合がある
ハローワークに掲載されている求人情報は、事業所が独自に作成しているものです。そのため、求人内容が正確でない場合や、詳細が不足している場合があります。ハローワークでは、院内の雰囲気や働くスタッフの年齢層などといった現場の詳しい情報は得ることができません。
事業所との交渉力がない
ハローワークは、求職者と求人者のマッチングを支援する機関であり、事業所との交渉は基本的に行いません。そのため、給与や勤務条件などの条件交渉は自分で行う必要があります。
開庁時間が限られている
ハローワークは国の機関であるため、開庁時間は基本的に平日の昼間のみです。土日祝日でなければ休みが取れない方や、忙しくて出向く時間がなかなか取れない方などの場合、利用自体が困難となる場合もあります。インターネット求人サービスもありますが、ネットでできることは求人情報の閲覧のみで、求人に応募する場合はハローワークへの訪問が必須となります。