シングルマザーとして看護師の仕事を続けるのは簡単なことではありませんが、適切なアプローチを取ることで、仕事と育児の両立を実現することができます。
私のまわりにもシンママ看護師として頑張っている仲間が何人もいます。中には、元パートナーから金銭的支援が一切得られないにも関わらず、子供を高校・大学と無事に進学させている方も。看護師は大変ではありますが、シンママの経済力を支えるには良い仕事ですね。
本記事では、シングルマザー看護師が仕事と家庭をうまく両立するための具体的な方法とサポート制度について詳しく解説します。
シングルマザー看護師の現状と課題
シングルマザーとして働くことは、多くの喜びとともに、様々な課題も伴います。仕事と育児の両立は、想像以上に大変なことです。
仕事と育児の両立の難しさ
仕事と育児を両立させることは、まるで綱渡りのようなもの。子供の急な病気や学校行事、そして夜勤など、予期せぬ出来事が次々と起こります。これらの状況に対応しながら、仕事のパフォーマンスを維持することは簡単ではありません。特に、夜勤のある仕事は、睡眠不足や体力的な負担が大きく、育児にも影響を与えがちです。
仕事ばかりで子供がかわいそう?子供の心身への影響は?
子供の成長はずっと近くで見守りたい、子供に寂しい思いをさせたくないと思うのが親心かもしれません。しかし、子どものために仕事を制限していては、生活が成り立たないという現状もあるかと思います。
例えば夜勤のため、子どもを夜に預けなければならない場合でも、それ以外の時間にたっぷり愛情を注いであげることで、子どもへの影響が深刻になることはないでしょう。
「夜間保育の子どもへの影響に関する研究」によると、子どもの発達状態には 、「保育の形態や時間帯」ではなく、「家庭における育児環境」及び「保護者の育児への自信やサポートの有無」などの要因が関連している、とされています。
シングルマザー看護師に適した働き方
あなたが働く勤務形態によって、家庭との両立がしやすくなる場合があります。ここでは、フルタイムとパートタイム、そして夜勤やシフト勤務について説明します。
フルタイム vs パートタイムどっちが働きやすい?
フルタイム勤務は安定した収入が得られる一方で、長時間の勤務が求められるため、家庭との両立が難しくなることがあります。
一方、パートタイム勤務は時間に余裕ができ、家庭との両立がしやすいですが、収入が少なくなる可能性があります。
それぞれのメリットとデメリットを理解し、あなたのライフスタイルに合った働き方を選ぶことが大切です。
フルタイム(常勤)で働くメリット
- 収入が安定している
- 昇給やボーナスがある
- 社会保険に加入できる
フルタイム(常勤)で働くデメリット
- 残業や夜勤をしなくてはいけない場合がある
- 勤務希望が出しにくい
- 急な休みを取りずらい
パート(非常勤)で働くメリット
- 希望の時間帯で働けるため、時間の融通が利きやすい
- パートでも他の職種よりは時給が高い仕事が多くある
パート(非常勤)で働くデメリット
- 収入が少ない、不安定
- 退職金やボーナスの恩恵がない(少ない)
- 社会保険に入れない場合がある
夜勤やシフト勤務の適性
夜勤やシフト勤務は、家庭とのバランスを取りながら仕事をするための選択肢として考えられます。
夜勤は昼間に子供との時間を確保できる反面、体調管理が必要です。
シフト勤務は、家庭の事情に合わせた働き方が可能ですが、生活リズムが不規則になることがあります。自分の生活スタイルや体調に合った勤務形態を選ぶことが重要です。
シングルマザー看護師におすすめの職場
シングルマザーが働きやすい職場や理解のある職場も少なくなく、転職を検討するのも一つの手段です。
シングルマザー看護師が職場を選ぶ時に確認するポイント
- 育児支援制度がある(育児休業制度、育児短時間勤務制度など)
- 子育て中のママさん看護師が多い
- 同じ境遇のシングルマザー看護師が働いている
- 院内託児所や保育施設がある
シングルマザー看護師が選ぶべき職場
ここでは、シングルマザー看護師に適した職場をいくつかご紹介します。
病棟がないクリニックの外来
クリニックの外来は、シングルマザーにとって働きやすい環境です。残業や夜勤がなく緊急の患者も少ないため、シンママに限らず小さな子供を持つ看護師には適しています。ただし、クリニックによっては人手が足りない場合があり、子どもの急な体調不良などで休むのが難しいことがあります。また、夕診があるクリニックでは中休みの時間が長いため、拘束時間が長くなる可能性があります。
24時間対応の託児所や保育施設がある病院
夜勤をしながらしっかり稼ぎたいシングルマザーには、24時間対応の託児所や保育施設がある病院が向いています。近くに子供を預けることができるため、安心して働くことができます。
夜勤専従の看護師業務
これは、例えば親と同居していて夜間に子供をみてくれる人がいる場合に適しています。夜勤専従で働くことで、高い日給を得ることができます。勤務日数も少なくて済むため、学校行事などの対応もしやすくなります。
透析・健診などの看護師業務
残業や夜勤が少なく、比較的高給の仕事を希望するなら、透析クリニックや健診センターでの勤務がおすすめです。これらの職場ではシングルマザーの看護師も多いですが、土日や夜間の勤務がある場合もあるため、条件をよく確認することが重要です。
デイサービスなどの福祉施設
24時間体制の介護施設で働くのは難しいかもしれませんが、昼間のみのデイサービスセンターなどの福祉施設であれば、多くのシングルマザーが勤務しています。残業や夜勤がなく、土日休みが多いので、学校行事などに対応しやすいです。
みんなどうしてる?シングルマザー看護師の夜勤事情
看護師の年収を増やすには、夜勤をすることが欠かせません。また、病院によっては、夜勤をすることが常勤になる条件というところもあるかと思います。
ここでは実際に私の周りにいるシンママナースの夜勤事情をご紹介します。
実家の近くに住み、夜勤の時は実家に預ける
親のサポートを得られるAさんは、実家の近くに部屋を借りて子供と二人で暮らしています。夜勤の時は実家に預けてから出勤していました。娘さんが大きくなってからは、夜勤の日は学校からおばあちゃん家に直で帰るというスタイルになったようです。
両親や兄妹など、子供をお願いできる親族がいる場合は同居や近くに住むことでサポートを得ながら働くことができます。
夜間保育がある病院へ転職した
親のサポートが得られないBさんは、子供を保育園に預けて日勤だけの仕事をしていました。しかし給与が少ないため、院内保育・夜間保育がある総合病院に転職しました。夜勤の時は院内保育に預けてバリバリ働いています。
病院や医療法人のクリニックなどには、夜間保育もお願いできる院内保育園がある施設もあります。もしくは、民間で夜間保育をしている保育園を探すという選択肢もあります。
まとめ
看護師はシングルマザーが多い職種ですが、シングルマザーとして子育てと仕事を両立するのは大変なことです。今の環境が辛い・厳しいと感じているならば、働き方を一度見直してみてください。
自分で生計を立てつつ、子供との時間や自身の健康を守るため、働きやすい環境に転職しましょう。
時間がない中、良い条件の職場を探して転職するには「転職エージェント」を利用することがおすすめです。無料で転職サポートを受けることができます。